さらにプレミアムにしっとり

Premium Lotion Tissues for your delicate skin

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12月の忙しさから、僕はそのまま2011年は13月を生きている、非日常の連続なんだ、毎日がステーキでパーティーでクライマックスでマジで恋する5秒前に賢者タイムなんだ。 時の流れが早すぎて、上半身を引きちぎり、下半身だけはイソイソと奥へ、さらに奥へ。代休をクリスマスイブにぶち込んだ、予定なんてないけれど、それがパンクだと思ったのさ。

天皇誕生日、街へと繰り出し歩く定禅寺、煌くページェント、笑いあう声、満点パパ、淫靡なママ、子供になりきれない子供、熱を帯びた若い男女、化粧したしゃべる女陰、流行に詳しい歩く雄根。もうウンザリなのさ、この世界は。ニュースにならない小さな事件が頻発するたび悲しいのさ、杜王町の片隅で肩を震わせて泣くのさ、この地は地震以後やはり少しおかしい、経済、食料、水、道路、あらゆるものが毎日毎月少しずつ回復した、未だに足りない部分もあるが、それで命を落すような次元ではなくなってきた、でも、違うんだ、足りていないんだ、心が、愛を、飢えてるんだ、この街は、人は。ずっとおかしかった、この街は色に、飢えている、あれから。不幸の数だけ人は幸福を探して、寂しさを埋めるため、未来と戦うため、理想に近づくため、理由は知らねぇが、とにかく淫らで乱れていたんだ。節電効果か知らないが、圧倒的に被覆率の低い女性諸君が路地裏を闊歩し、高笑いしながらハーレムを築く男性諸君、モーテルに吸い込まれていくワンボックスカー、怖いんだ、仙台シティは大きな一つの連れ込み宿か!部室か!体育倉庫か!誰も伝えないリアルがここにあるんだ!リミッターを外した人の欲望もここにあるんだ!

「絆」という言葉が世を席巻した、何度この文字をタイプさせられたかわからぬ程。そんな抽象的なものに人は縋るのだ。「頑張ろう」「負けるな」「復興」「1人じゃない」もう究極の、究極に、ぼんやりとして、意識を共有した気になって、お祭りに一緒に参加したい人々の、あるのかどうかよく分らない善意みたいなものをくすぐるのさ。お経のように唱えればまるで善の塊になれるなどと。これほどまでに人が死ななきゃ誰かの大切さに気づけねぇのか、眠てぇことを言いなさんな。

だからなんだ、あの日から何かが足りないのは、明日にはないかもしれない命を精一杯燃やしたいんだ、生きたいんだ、自分の遺伝子も、生き様も、記憶も、次の世代に紡ぎたいんだ。僕の前身の精子や卵子を作った成分は、おそらくこの地にある農畜産や海産や何かさ、ひいてはその材料を育んだ起伏の激しい大地、荒れ狂う海なのさ。僕だけじゃないさ、家族も、先祖も、嫌いなあいつや、かわいいあの子、親友、守りたい女、みんなそうやって今ここにあるのさ。命をくれた土地を愛せ、成長を見守ってくれた町に感謝し、今は遠くなってしまったこの故郷を想う。伝えなければいけないんだ、困難でも生きてゆける強さを、だから僕らは、誰かを。